raba777のサッカー分析blog

論理的思考でサッカーを分析します。主に日本代表、海外サッカー、Jリーグのマッチレポートを行います。

2014 W杯 準決勝の展望

皆さんこんにちは。

ついにベスト4が出揃いました。ブラジル、ドイツ、アルゼンチン、オランダ。色々波乱などもありましたが、準決勝まで残ったこの4ヶ国はいわゆる強豪国ですのでまぁ順当といえば順当です。

この4ヶ国は過去のワールドカップで全て決勝戦を経験しています(近年だとオランダが2010、ブラジルとドイツが2002、アルゼンチンは1990)。
しかも準決勝の組み合わせがブラジル対ドイツ、アルゼンチン対オランダということで、過去のワールドカップで決勝戦であたったことのある組み合わせです(前者は2002日韓。後者は1978アルゼンチン)。これだけ見てもなかなか面白い組み合わせです。

派手な試合になるかはさておき、とりあえずハイレベルな試合になると思われる準決勝をそれぞれ展望しようと思ったのですが、わざわざ分けるのも面倒なので4ヶ国の分析と準決勝2試合の展望を簡単にですがしたいと思います。

ブラジル対ドイツ~ネイマールの離脱の影響とドイツの真の力~

まずはブラジルですが、これはネイマールの離脱によってかなりヤバイ状況に追い込まれました。ここまで4ゴールしていますし、それに加えてネイマールのスピードと足技からの突破からチャンスが生まれていましたし、今大会のブラジルの強みでもあるコーナーキックのキッカーも務めていましたし、正直とても大きい存在です。

ただ、このブラジルがネイマールがいなくなるだけで負けるようなチームではないと思います。いわゆるアルゼンチンのメッシという絶対的な精神的な支柱までいってしまうと、離脱はメンタル的に大きいのですが、まだネイマールが若くそこまでネイマールのチームとなっていないこととブラジルが開催国であることから、ブラジルは折れずに逆に団結して強固なチームになる可能性が大いにあるからです。

対するドイツですが、ポゼッションを中心に据えるチームの中で今大会唯一勝ち残っているチームです。やはりバイエルン・ミュンヘンを基礎にしているチームだけあって相手の前からのプレッシングを避けるのも縦パスの入れ方も崩しも上手いです。ただし準々決勝のフランス戦などにも見られましたが、高くて足の早くないDFラインの裏、そしてサイドバックを突かれ、ピンチになっています。前半33分などです。
ただ今大会ノイアーが今のところ飛び出しもセービングも神がかっているので助かっています。ノイアーを崩すのは容易ではありません。

ここまでの試合内容とネイマールの離脱を加味すると、ドイツに分があるように思えますが、実はドイツはここまで今大会南米のチームにあたっていません。そして今回の相手は開催国でかつ南米のブラジルということで、今まで以上に苦しい試合になるでしょう。
加えてですが、ドイツは最近のW杯とEUROで準決勝が鬼門となっています。勝利の執念が異常に高いブラジルにそれに匹敵するほどの執念があるかがこの試合ではっきりすると思います。

アルゼンチン対オランダ~メッシ対ファン・ハール

副題が少しネタに走っていますが、準々決勝で話題になった2人がそのままチームの鍵となっています。

アルゼンチンは今大会メッシが非常に良いです。過去2大会輝けなかったメッシですが、今大会はコンディションも悪くなく、メッシのチームとして機能しています。
各方面からメッシが動いていないとネタにされていますが、それで勝っているうちは良い戦術なのです。

そしてこれがオランダを率いるファン・ハールにもいえます。今大会5バックを採用したり、先ほどの準々決勝ではPK用ゴールキーパー投入したりしていますが、勝っているので良い戦術と言うことが出来るのでしょう。

さて雑談が過ぎましたが、メッシは後半終了、いや延長後半終了までヤバい突破、シュートを決める力を残しているので、オランダは一瞬足りとも気が抜けません。
しかしながらそんな神に近づくメッシも、前線にあまりにスペースがないと自陣まで戻ってしまう癖があり、何度かそこでボールを取られてピンチになっています。今までは何とかなってきましたが、オランダはロッベンファン・ペルシーがいます。彼らがショートカウンターを外しつづけることは期待できません。

この戦いの展望ですが、オランダが先制点を取られない間にメッシを前線から消し続けるかです。メッシを苛立たせるのが重要です。対してアルゼンチンはメッシ以外の攻撃陣が輝けるかです。ディマリアが欠場した今、イグアインと帰ってくるアグエロの調子が問題です。
アルゼンチンもオランダも中央の守備は堅いので、チャンスが沢山あるような試合になるのかは微妙ですが、メッシとロッベンを観ているだけでも色々戦術などわかると思います。

優勝はどこか…

ここまで簡単に展望を書いてきましたが、この4ヶ国本当に特色が強く出ていて面白いです。
攻守の速さのブラジル、ポゼッションのドイツ、カウンターのオランダ、メッシのアルゼンチン。選手のクオリティに少しは差がありますが、総合力ではどこのチームがトロフィーを掲げてもおかしくありません。

優勝予想はしませんが、南米のホームアドバンテージが最後には効いてくるのではないかなと個人的には思います。

また決勝前後にお会いしましょう。ではー。