2014 W杯 日本 対 コロンビア の分析
皆さんこんにちは。
遅くなりましたが、先日行われた日本対コロンビアの試合の分析をしたいと思います。4年間の総括や今後の日本代表の方向性など話題は沢山ありますが、まず試合の分析です。
厳しい試合展開
さて、日本はコロンビアに1対4とスコア上では大敗してしまいました。惨敗という言葉は好きではないのですが、スコアだけ見たら惨敗といわれてもしょうがないですね。
試合の流れとしては、最初の立ち上がりパスミスもありながらも縦パスを出す日本。攻撃の意識の高さが見られるが、17分岡崎が中盤で取られ一本のスルーパス。抜けだしたラモスを今野が倒しPK。一点を先制される。
その後は守備ラインを低めに設定し日本にボールを持たせカウンターを狙いチャンスを作るコロンビア。対して日本はボランチなどもリスクをとって攻め上がりチャンスは作るもゴールには結びつかない。すると前半ロスタイム本田のクロスに岡崎がニアで合わせて同点に追いつく。
流れが変わるかとおもいきや、後半、コロンビアはハメス・ロドリゲスを投入して、流れを持っていく。日本は10分には左サイドから崩され最後はマルティネスに勝ち越し点を奪われる。勝たなければいけない日本は攻勢を強めチャンスを何回も作るが決めきれない。コロンビアはカウンターで追加点を狙っていると、37分、カウンターから失点。試合終了間際にも追加点を決められた。という流れでした。
さて、まぁ大差はついてしまったのですが、いわゆる惨めな負け方ではないと思います。選手はハードワークをしていましたし、何より自分たちのサッカーらしきものはしていました。前線からのプレスとポゼッションです。これがハマっていたことはハマっていました。
これで負けてしまったのは、もう既に選手の方が言ってる通り、ザックジャパンの実力というしかないのですが、もし日本の戦術でなぜ勝てなかったかを中心に分析します。といっても今回は短いです。
日本の大きなウィークポイント
まず1つは、この試合の日本の1失点目、4失点目に象徴されるのはやはりDFの個の弱さ。1失点目は今野、4失点目は吉田。4失点目はともかく、1失点目はいわゆる防げただろう失点です。
今野そこはスライディングしなくていい場面だろうと。大会前から言われてた、CBの能力に問題があるとどの国からも分析されてた通りです。
2つ目は、そして日本の戦術で一番の穴と言われ続けてきた左サイドから生まれたコロンビアの2点目でしょう。キャプチャとともに解説します。
まずサイドに今野が引っ張りだされてサイドバックに戻されます。香川ここ通しちゃあかんよ。
香川がボールホルダーに行こうとするがスピードが足りなさすぎる。長谷部は中央の2人を心配しいけないのでいけてない。ちなみに中央が開いているのは今野が釣り出されてそのカバーで青山がDFラインに吸収されているためです。
長谷部はパスコースを塞いだままボールに行こうとするが、ハメス・ロドリゲスは少しだけ動きパスコースを作りボールを貰い前を向き左へラストパス。これだけでもフリーにしてはいけなかった。
そして失点。相手も上手いのですが完全に崩されています。
以上を改善するには……
…
いやこの戦術じゃなかなか難しいです。選手のフィジカルは悪くなかったですし。
以上のザッケローニの会見でも、ある程度の失点はザッケローニも確実に目をつむり、攻撃的なサッカーをしてきたわけです。ということは失点をしてしまったことではなくて、その失点の多さ、そして取られ方が原因でこのような試合になってしまったといえます。
問題は攻撃陣も含めた全体
正直コロンビアの1,2点は日本は取られるのは覚悟で、3点取れないと勝てないゲームでした。
後半2失点目以降、日本はかなりリスクを負って攻めていました。日本はもう2点とらないといけないわけで、まったく正しい判断です。
もちろんカウンターを受け、ピンチになることはありましたが、その分日本にもチャンスが訪れていました。13分の長友のクロスに大久保。そして19分の内田から大久保。特に19分の方ですが、本田が右でためて、内田にスルーパス。内田が岡崎とワンツー。このとき岡崎がニアに来ることでニアにスペースが出来ます。
内田はそのスペースを活かしてグラウンダーのクロス。大久保入れられず。
大久保どちらかでもいいので決めて欲しかった…。
決定機を逃し続け、カウンターの回数が多くなり守備陣が疲労したことが結果的には追加点を許してしまいました。失点シーンですが、吉田も内田もマルティネスについていくのがやっとで、切り返しについていく体力もありませんでした。
正直日本のDFラインはよくやったと思います。責められません。特に内田と吉田。あんなに今まで親善試合で守備の穴といわれてきましたがよく耐えていたと思います。あんなにカウンターされたら溜まったもんじゃありません。
3失点目以降は日本のメンタルもぼろぼろでした。だからこそ日本の敗因はこれだけカウンターをくらい失点をする前に得点できなかったことがそのまま敗因といっていいと思います。
最後に…
正直日本が先制点をとられ、勝ち越し点もとられ、そして2-2に出来なかったのが敗因なのですが、やはり点は水物。入るときは3点も4点も入るものなのですが、入らない時はまったく入りません。今大会、かなり点が多く入っていますが、決して攻撃重視のチームが多いわけではなく、守備をしっかりした上で、速攻を狙うチームが多いです。
これからの日本がそのカウンターサッカールートに向かうかはともかく、水物の攻撃に頼るのではなく、守備のケアをしっかりしたチーム作りはするべきだと思います。それがポゼッションサッカーなのかカウンターサッカーなのかはあまり関係ないです。それはトレンドがあるので。ただ攻撃のコマを意識したサッカーではなく、守備のコマを意識することも重要だということです。
短いですが以上でコロンビア戦のまとめとしたいと思います。またザックジャパンまとめを大会後などに作るつもりです。
まずはワールドカップそのものを楽しみましょう。ではー。